Acoustics (音響のコントロール) - 静寂性
フローリングやカーペット等の床材は、室内での声など空気音の伝搬に大きな影響を与えることはありません。音の伝搬の決定要素は、床材と組み合わさる下地材(コンクリートスラブ/木質構造等)の厚みや密度です。
音響透過損失(STC)は、壁や仕切りによる遮音性能を示すパラメーターの一つです。床と天井(または壁)に囲まれた構造物のSTCは、「構造物の一方側にぶつかる音エネルギー」と「反対側の受信体へ放射される音エネルギー」とのデシベル差で計算されます。
推奨される床/天井構造STC値は、軽量一戸建て住宅の場合は25~35、商業施設の場合は50~60以上です。
靴や他の物体が床材に衝突することによって発生する衝撃音は、床/天井の構造が衝撃音の伝搬に強く影響します。適切な床材を選択することによって、構造床を介して上下・水平に隣接する部屋へ伝搬する衝撃音を低減させることができます。
床/天井構造の衝撃遮音特性は、試験用ハンマーマシンが床に当たる際に生じる室内の透過音で測定されます。試験の結果は衝撃遮音クラス(IIC)として評価されています。
IIC値は、床が覆われていない軽量一戸建て住宅の場合は25、カーペットを使用した商業用建築の場合は65以上になります。実験室で試験をした場合、50以上のIIC値が必要です(現場テストの場合は45以上)。衝撃吸収層を含む弾力性のある床材は、単層のものより高いIIC等級をもたらします。
不快音の影響
健康への懸念
世界保健機関(WHO)は、睡眠障害や心機能・精神生理学的に影響する過度な騒音を深刻な健康被害に関連付けています。学校や職場においては、環境の変化がパフォーマンスの低下を引き起こします。 宿泊サービス産業界では、音響透過を最良にコントロールすることが、ダイレクトな高い顧客満足度に関連します。ホテルの騒音は、2010年以来、 宿泊者の不満項目としてJDパワー北米宿泊者満足度インデックスのお客様評価に引用されています。
医療施設における苦情調査でもっとも多いのが物音や雑音です。治療環境には静かな環境が求められます。
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建物に使用される建設材料の音の伝達スピードは異なります。
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